近代建築ミュージアムの都市 〜 シカゴ 〜


 シカゴは近代建築を語る上で欠かせない存在です。20世紀の世界三大建築家のうち Frank Lloyd Wright と Ludwig Mies van der Roheの二人が活躍し、"摩天楼の生まれた街"として世界的に知られています。
 シカゴを代表する建造物は数知れず、あちらこちらに存在します。数々の高層ビル前に鎮座する巨大な彫像もユニークで、街全体がギャラリーのように感じられます。
 

 シカゴの素晴らしい建造物の中から、毎月ひとつずつ、その美しさをご紹介したいと思います。
(2004年5月〜)



 <今月の建築>

Wrigley Building (400-410 N. Michigan Avenue )

竣工 ;(南棟)1925、(北棟)1922
設計 ;Graham、Anderson、Probst、White

 写真の向かって左と中央が Wrigley Building。チューイング・ガムのWrigley社の本社ビルです。
 眼下にシカゴ川を臨む、ルネッサンズ調の建物で、南棟は30階、北棟は21階。
 南棟の4面の時計塔はスペインにあるSeville's Giralda塔の影響を受けています。外壁は6段階の濃淡をつけた白いエナメルを焼き付けたテラコッタで覆われ、建設当初から続く夜のライトアップで輝いて美しさを増し、人々の目を引き寄せます。なお、棟の間の静寂な中庭は昼休憩をするビジネスマンの憩いの場となります。







 <先月までの建築ピック・アップ>


Water Place (800 N. Michigan Street )

竣工 ;1869
設計 ;William W. Boyington

 市の1/3を焼き付くした1871年の "シカゴの大火" で、向かいのポンプ局と共に唯一焼け残った公共の建物。給水塔として、ミシガン湖の水を毎日 約900万リットルほど汲み上げていました。
 シカゴで初めてのゴシック調建造物であり、古くから街のシンボルとして親しまれています。高さは47m、石灰岩で構築されています。
 現在はギャラリーとして利用されています。


Sears Tower (233 S. Wacker Drive )

竣工 ;1968-1974
設計 ;Skidmore, Owings and Merrill

 世界で2番目の高さを誇る、高さ443m、110階建てのオフィスビル。約12000人と104基ものエレベーター(うち16基は2階建て!)が忙しく働いています。
 一辺23m四方の立方体を基準構造とし、それを3×3の計9個束ねて構築されています。基準構造内には柱がなく、オープンな空間となっています。
 見上げると首が痛くなるほどノッポなこのビルには展望台があります。103階から360度の大パノラマをお楽しみください。




Marina City (300 N. State Street )

竣工 ;1964-1967
設計 ;Bertrand Goldberg Assosiates

 蜂の巣、またはトウモロコシの愛称で呼ばれるユニークな形の双子の複合ビル。高さ168m、60階建て。シカゴ川に面していて、地下はマリーナ、下層部18階はらせん形駐車場、上層は約900世帯が入居するアパートとなっています。
 設計者 Bertrand Goldberg は Ludwig Mies van der Rohe の生徒でしたが、 Mies 派に多い " 鉄とガラス "建築とは全く異なるコンクリート構法を利用しています。
 私自身、この奇想天外な外観にはショックを受けました。いつ見ても駐車場のバルコニーから車が落ちてしまいそうな不安感を誘う建物です。






 
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